「突然の認知障害、声を荒げる」本人への接し方

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「突然の認知障害、声を荒げる」本人への接し方

突然の認知障害、声を荒げる

Aさんは、ご自宅で生活されておりほぼ生活も自立されています。軽度認知症と診断され、見当識障害が日頃から目立っていました。

何月何日、曜日をカレンダーで指折り家族と確認し、以前から穏やかな性格で、今日がいつかわからないからといって混乱する様子は見られていませんでした。

ある日、家族から相談を受けました。昼食を食べているAさんが箸置きをおかずの皿にのせて、箸でつかみ食べようとしていたそうです。家族が止めましたが、普段穏やかなAさんが一変して、「どうして食事の邪魔をするの!あなたは誰?出て行って!」と叫んだそうです。

「今食べようとしていたのは、箸置きですよ。箸を置く物です。」と言っても納得されず、食事を止めた家族のことを敵視の目で見たそうです。

家族は軽度の認知症と思っていたAさんが、箸置きと食物の区別もつかなくなってしまったこと、穏やかなAさんが声を荒げたことに二重のショックを受けてしまったとのことでした。

[介護士が薦める]本人への接し方

進行していく認知症を食い止めることは簡単なことではありません。日に日に新しい症状が出ること、昨日までわかっていたことが今日できなくなる・わからなくなってしまうこと、それが認知症です。

もし、認知症の人が食べ物ではないものを口に入れようとしていたら、それは食べ物ではないですよ!と頭から否定してしまうと、自分を否定している、と受け止めて反発心がでてくるものです。

このような時には、「これは(口に入れようとしている物)ちょっと硬いのでAさんの歯が痛くなってしまいますよ。こっちのおかずはどうですか?」Aさんのことを心配しているということと、他の物に気持ちを切り替えられるよう言葉をかけるよう対応してみてはどうでしょう。

言われてみればそうだと思うことでも、実際家族が目の当たりで想像しないことをしていたら、当然びっくりして注意してしまうのは無理もありません。例えば「硬いのでもう一度煮てきますね。」と言いながら、目に見えないところに下げてしまうことでAさんのその物に対する執着も薄らぐと思います。